水無反夕流年涙 花豈重春暮歯粧
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月記 2023-08
『和漢朗詠集』
老人
・728、
菅原文時
水無反夕流年涙 花豈重春暮歯粧
水は反る夕べ無し、流年の涙。
流れる水に帰る夕べはない。去りゆく年月もそれと同じで涙がでる。
花は豈に重ねて春ならんや、暮歯の粧(よそほ)い。
花も一年の内にもう一度春が巡ることはない。人生も同様、老齢の身には若い日は戻らない。
2023-08-10
22:43